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布団に入っても寝つけない。夜中に何度も目が覚める。朝、ぐっすり眠れた気がしない。そんな日が続くと、日中の仕事や気分にも影響が出てきます。
生活習慣や寝室の整え方は「ぐっすり眠るための習慣と寝室づくり」でまとめました。この記事では、その次の段階として、セルフケアで様子を見てよいケースと、受診を考えたほうがよいサイン、そして相談先の選び方を整理します。
不眠のタイプをセルフチェック
不眠にはいくつかのタイプがあり、2つ以上が重なることもあります。
- 入眠困難:布団に入ってから眠るまでに時間がかかる
- 中途覚醒:夜中に何度も目が覚め、そのあと眠れない
- 早朝覚醒:予定より早く目が覚めてしまう
- 熟眠障害:時間は寝ているのに、ぐっすり眠った気がしない
ただし、眠れない夜があるだけで「不眠症」になるわけではありません。眠れないことに加えて、日中の眠気やだるさ、集中力の低下など、昼間の生活に支障が出ているかどうかがポイントです。
セルフケアで様子を見てよいケース
次のような場合は、まず生活習慣の見直しから始めてみましょう。
- 仕事の締め切りや旅行など、はっきりしたきっかけがあり、数日で落ち着きそう
- 夜のカフェインやお酒、寝る前のスマホなど、思い当たる原因がある
- 昼間の生活には、それほど支障が出ていない
毎朝同じ時刻に起きて朝日を浴びる、寝酒をやめる、昼寝は短めにするなど、基本の習慣を2〜3週間続けてみてください。眠りのしくみについては「人はなぜ眠くなる?睡眠が起きる2つのしくみ」でも解説しています。
受診を考えたほうがよいサイン
一方で、次のような場合は、医療機関への相談を考えましょう。
1. 習慣を見直しても眠れない日が続く
セルフケアを続けても改善せず、日中の眠気や不調で仕事や生活に支障が出ている場合は、一度相談してみる価値があります。不眠の背景に、ほかの病気や服用中の薬が関わっていることもあります。
2. 激しいいびき、睡眠中に呼吸が止まると言われた
大きないびきや、寝ている間の呼吸の停止を家族から指摘された場合は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性があります。日本呼吸器学会によると、SASでは日中の眠気や起床時の頭痛、夜間の頻尿などが見られ、高血圧や脳卒中、心筋梗塞などのリスクが高まるとされています。居眠り運転の原因にもなるため、早めの受診がすすめられます。
3. 気分の落ち込みや強い不安が続いている
眠れない状態が、気分の落ち込み、何をしても楽しめない、強い不安といった心の不調と一緒に続いている場合は、心療内科や精神科への相談を考えましょう。不眠はうつ病などのサインとして現れることもあります。
4. 脚のむずむず感やぴくつきがある
寝ようとすると脚がむずむずして動かしたくなる、睡眠中に脚がぴくつくといった場合は、むずむず脚症候群などの病気が隠れていることがあります。
※死にたい気持ちがある、眠れない状態で車の運転などに危険を感じるといった場合は、すぐに医療機関や相談窓口に連絡してください。
相談先の選び方
症状によって、合う相談先が変わります。
| 気になる症状 | 主な相談先 |
|---|---|
| 寝つけない・途中で目が覚めるが続く | かかりつけ医、睡眠外来、オンライン診療 |
| 気分の落ち込み・不安を伴う | 心療内科、精神科 |
| いびき・呼吸の停止を指摘された | 呼吸器内科、耳鼻咽喉科、睡眠外来、いびき外来 |
通院の時間がとれないなら:オンライン診療
スマートフォンやパソコンで診察を受けられるオンライン診療は、忙しくて通院が難しい人の選択肢になります。
ただし注意点があります。厚生労働省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」では、初診のオンライン診療では向精神薬を処方しないことになっています。睡眠薬の中には向精神薬に指定されているものがあるため、初診では処方できる薬が限られることがあります。どんな薬が処方できるのか、事前に医療機関に確認しておくと安心です。
心の不調も気になるなら:オンラインの心療内科
眠れないことに加えて、ストレスや気分の落ち込みが気になる場合は、心療内科に相談するのも一つの方法です。オンラインで受診できる心療内科もあります。
いびきが気になるなら:いびき外来
睡眠時無呼吸症候群は、自宅でできる簡易検査や、医療機関で一晩かけて行う睡眠ポリグラフ検査で調べます。治療には、寝ている間にマスクから空気を送って気道を広げるCPAP(シーパップ)や、マウスピースなどがあります。肥満がある場合は、減量で症状が軽くなることも多いとされています。
寝具を見直すのも一つの手
寝具だけで不眠が治るわけではありませんが、腰や肩が痛くて目が覚める、寝返りが打ちにくいといった場合は、寝具が合っていない可能性もあります。長く使っているマットレスや枕を見直すことで、眠りの環境を整えられます。
枕・マットレス・掛け寝具の詳しい説明と商品リンクは、寝具紹介コーナーにまとめました。選び方と比較を分けて確認できます。
まとめ
- 眠れない夜があるだけでは不眠症とはいえない。日中の生活に支障が出ているかがポイント
- はっきりしたきっかけがあるなら、まずは2〜3週間、生活習慣の見直しを
- 習慣を見直しても続く、いびきや呼吸の停止がある、気分の落ち込みを伴う場合は受診を考える
- オンライン診療は便利だが、初診では処方できる睡眠薬が限られることがある
- 寝具の見直しは、眠りの環境を整える一つの手段
眠りは、心と体を立て直すための土台です。ひとりで抱え込まず、必要なときは専門家の力も借りてください。
【参考】
・厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
・公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「不眠症」
・一般社団法人日本呼吸器学会「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」
・厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。症状については医師にご相談ください。
