今回は、日本中央競馬会（JRA）のトップジョッキーであるクリストフ・ルメール騎手についてご紹介したいと思います。この記事では、ルメール騎手の経歴や年収、家族や人柄などについて詳しく解説していきます。
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ルメール騎手の経歴
生い立ち
ルメール騎手は、1979年5月20日にフランスのオワーズ県グヴューで生まれました。父親は競馬の調教助手でしたが、ルメール騎手は競馬学校ではなく一般の高校に進学しました。高校卒業後の1999年にフランスの騎手免許を取得し、騎乗を開始しました。
華々しい活躍
ルメール騎手は、フランスで数々の大レースを制覇し、2003年にはリーディング7位になりました。同年のフランスG1パリ大賞を制するなど順調に実績を積み重ねていました。
また、2002年からは日本の短期免許制度を利用して中央競馬でも騎乗を開始しました。2005年にはハーツクライに騎乗するとディープインパクトに勝ち有馬記念を制しました。このとき、ルメール騎手は日本のGIレースに初めて勝ちました。
ルメール騎手の転機
フランスでの契約打ち切り
ルメール騎手は、その後も日本とフランスを行き来しながら活躍し、フランスでは2010年から、大手の馬主であるアーガー・ハーン4世のもとで主戦騎手を務めましたが、2014年にその契約を打ち切られます。ルメール騎手はフランスでの競馬に対するモチベーションを維持するのが難しくなりました。
日本の競馬でケガ
同じ2014年、日本では、11月24日京都競馬場12Rで、半年以上ブランクがあり、馬体重も前走比プラス20キロのファーガソンに騎乗します。ブランクを配慮してかブリンカーも装着していませんでした。しかし、レースが始まると休み明けもなんのその、ファーガソンは、楽に先頭を狙える位置にいました。ファーガソンが直線に入り先頭にたった直後、ルメール騎手のムチに反応したファーガソンは急に内へササりラチに激突し、ルメール騎手は激しく地面に叩きつけられて右脛骨骨折などの怪我を負いました。その後は長いリハビリが続き、戦列を離脱することになりました。
日本で外国人通年免許を取得
この怪我とアーガー・ハーン4世との契約が切れたことにより、本格的に日本移籍を目指しJRAの騎手試験を受けることを決意したルメール騎手は、2015年にJRAの通年免許試験に合格し、日本で初めて外国人通年免許を取得しました。ちなみに、フランス騎手免許は返上したそうですから、ルメール騎手の並々ならぬ決意がうかがえますね。
日本での活躍
以来、ルメール騎手は日本で圧倒的な成績を残しています。2018年には年間215勝を挙げ、武豊騎手が持っていた年間最多勝記録を更新しました。ルメール騎手は、2017年から2021年まで5年連続でJRAリーディングジョッキーになっており、快進撃を続けています。
G1は、2005年12月25日の有馬記念を皮切りに、2023年6月までの間に44回のG1を制しています。
ルメール騎手の年収
騎手の収入は獲得賞金の5%とされています。
2020年から2022年のルメール騎手の獲得賞金をみてみましょう。
2020年 45億3913万円
2021年 44億2768万4000円
2022年 28億8133万6000円
ですから、ルメール騎手の年収は、2020年が2億2845万6500円、2021年が2億2138万4200円、2022年が1億4406万6800円と推定されます。
他にも騎手手当や騎手奨励手当などがあるそうです。これに加えてCMや広告などのタレント活動も行った収入を考えると、ルメール騎手の年収は常に2億円以上あるのではないでしょうか。
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ルメール騎手の家族
ルメール騎手がフランスから日本の競馬界に転向した理由は、フランスでの不調や怪我のためだけではありませんでした。
「毎日レースがあるフランスよりも、平日は家族に向きあえる日本の競馬の方が、自分には合っていると思ったから」と発言しているとおり、ルメール騎手は家族を大切にします。
ルメール騎手は、家族と仲が良く、妻と2人の子供たちと一緒に暮らしています。
ルメール騎手の妻であるバーバラ・ルメールさんは、1979年生まれでルメール騎手と同い年。バーバラさんは元競馬場のフォトグラファーで、ルメール騎手の撮影が縁で交際を始めたそうです。
ルメール騎手の日本観
ルメール騎手は家族とともに京都に住んでいます。東京に比べて伝統が強く残っていて、古い建築や街並みがある京都をとても気に入っています。日本に来てすぐの頃は、有名な観光地ばかり訪れていたそうですが、いまは小さな裏通りを散歩して、あまり知られていない小さな寺とか庭園を発見するのが楽しいといいます。
ルメール騎手はフランスにいるときよりも日本の方がリラックスして、自由を感じられるといいます。日本人の優しさと敬意のおかげで、自分たち家族が日本に受け入れられていると思うから、自分たちも、周りの人々やしきたりを尊重して、溶け込もうと努力しているといいます。
ルメール騎手の豆知識
JRAのHP、UMAJOによると、ルメール騎手の好物はオッソ・ブーコ（仔牛の煮込み料理）、嫌いな食べ物は納豆だそうです。日本の伝統が好きなルメール騎手でも納豆だけは例外のようです。
好きな漫画は聖闘士星矢、キャプテン翼、やはり戦いの精神が好きなようです。
好きな女性のタイプは黒髪ショートとのことです。
騎手をしていて楽しいことはレース中のスピード感だそうで、馬が斜行して脛骨骨折という怪我を負ってもその気持ちは萎えないんですね。ルメール騎手の騎手魂に感服します。
騎手からみた競馬の魅力は、競走馬の美しい体と全力で疾走している姿だそうで、我々の目線と同じですね。
まとめ
今回は、JRAのトップジョッキーであるクリストフ・ルメール騎手についてご紹介しました。この記事では、ルメール騎手の経歴や年収、家族や人柄などについて詳しく解説しました。ルメール騎手は、フランスから日本へ移籍してからも素晴らしい成績を残し続けており、日本競馬界の歴史に名を刻んでいます。
このように、ルメール騎手はマイナスの境遇をバネにして、フランスから日本へと環境を変えることで困難を突破しました。
人生には、精一杯努力しても報われないときがあります。そんなときは、ルメール騎手のように思い切って環境を変えてみるのもいいかもしれません。
