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仕事か家庭か?集中力を爆上げすれば両方叶う!食べ物、運動、音楽、マインドフルネス瞑想など13の方法で集中力を高める 

集中力とは、一つのことに注意を向け続ける能力のことです。集中力は、学習や仕事、スポーツなど様々な場面で重要な役割を果たします。高い集中力を維持することで、効率を向上させ、目標を達成する手助けになります。

しかし、集中力を高めるのは簡単なことではありません。多くの外部要因によって、集中力は簡単に乱されたり、低下したりするものです。では、どうすれば集中力を高め、維持することができるのでしょうか?以下に、その方法を紹介します。

目次

仕事や勉強で集中力をたかめる重要性


集中力を高めることは、私たちの日常生活や仕事、学習において非常に重要な要素となります。集中力は、目標達成に向けて効率的かつ効果的に取り組む力を高め、結果として多くの利点をもたらします。

学習効率の向上

集中力は学習効率を向上させる要素として知られています。集中力が高まると、新しい情報を効率的に吸収し、理解力や記憶力が高まります。これにより、新しい知見や技術の習得がスムーズに進行します。

また、集中力が高まると、深くて広がりがある思考ができるようになり、創造的思考を促進する助けとなります。深い思考は、課題の真理に近づくことでもあり、広がりのある思考は物事同士の関連性を発見するのに役立ちます。集中力を高めて深くて広がりがある思考をすることで、課題を達成するための道筋が限りなく増えていきます。この道筋の中には、既存のものではない、あなた独自の方法が含まれることでしょう。

目標達成力の向上

上記のように、集中力を高めて学習効率を向上させれば、必然的に目標達成力も向上します。集中力をたかめて、目の前にある手の届く目標を確実に達成してステップアップしていけば、遠くて大きな目標をも達成することが可能です。

時間管理の最適化

集中力を高めることは、時間管理能力をも向上させます。集中力が高いと、作業に取り組む時間が短縮され、期限内に課題を達成することを容易にします。これは、ほかのプロジェクトに割り当てられた時間を確保することにも繋がり、時間の管理を最適化します。

社会的関係の向上

集中力を高めることは、人間関係の構築やコミュニケーション能力の向上にも貢献します。集中力が高いと、他人の話を注意深く聞くことができ、理解しやすくなります。これは、良好な人間関係を築く基盤となります。

自己肯定感の向上

集中力を高めることは、個人的な満足感を向上させる効果もあります。課題を効果的に完了することで、自信がつき自己肯定感が向上します。自己肯定感を高めることで、次の目標に向けてのモチベーションも高まります。

仕事をとるか、家庭をとるか、集中力を高めて問題を解決

仕事を優先すれば家庭がおろそかになりがちですし、家庭を優先すれば仕事に影響がでるかもしれません。家庭を持ち、仕事をしている人はこのような葛藤に悩む人も少なくありません。

仕事と家庭の両方を充実させることは、なかなか難しいものです。でも、集中力を高めて仕事の課題を早く的確に処理できれば、自由時間が生まれます。この自由時間を家庭を顧みる時間に充てれば仕事と家庭の両方を充実させることが可能です。

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このように、集中力は私たちの日常生活や仕事、学習において多大な利点をもたらします。これらの利点を理解し、集中力を高める練習を行うことで、より効果的かつ効率的に目標に向かって進むことが可能となります。

快適な空間で集中力を高める

静かで快適な空間が必要な理由

静かで快適な空間は、心地よい環境を提供し、集中力を向上させることができます。

静かな環境では、自分の思考を明確にし、課題に対する新しい視点を得ることができます。これは、特に複雑な問題解決や創造的な思考にとって有益です。

反対に、音の多い場所や乱雑な環境では集中が切れやすくなります。騒音は集中力の大敵であり、可能な限り静かな環境で作業や学習をすることがお勧めです。

 

静かで快適な空間を作るために

音を遮断する

音を遮断するために防音材を使用したり、ノイズキャンセリングヘッドフォンを使用したりすることができます。

PCのメール到着音はオフに、スマートフォンも近くに置かないようにしましょう。

BGMを流す

周囲の雑音が気になるときには、自分の好きな音楽(BGM)を流すのも効果的です。

音楽は私たちの心と脳に大きな影響を与えることが研究によって示されています。特に、集中力を高めるためのBGMは、効率的に課題をこなすために大きな役割を果たします。

温度や照明の管理

温度、照明なども重要です。これらが適切でないと気分や体調に影響を与えて集中力を妨げます。。自分にとって最適な環境を作り出すことで、集中力を向上させることができます。

物の整理整頓

デスク周りが散らかっていると、集中力が散漫になりがちです。物を整理整頓し、必要なアイテムだけを手の届く位置に保ちましょう。

音楽(BGM)で集中力を高める

先ほど述べたように、静かで快適な空間を作るためにBGMは大きな効果を発揮します。

ここでは、集中力を高めるためのBGMの選び方を紹介します。

歌詞のない音楽

歌詞のある音楽は、聴く人の注意を引きやすく、思考の流れを妨げる可能性があります。インストゥルメンタルの音楽やクラシカルミュージックは、集中力を高める助けとなるでしょう。

適度なテンポ

速すぎる音楽は興奮を引き起こし、遅すぎる音楽はリラックスしすぎてしまう可能性があります。適度なテンポの音楽は、集中とリラックスのバランスを保つ助けとなります。

また、この性質を利用して、学習や仕事にとりかかるときはアップテンポの曲、作業中はミドルテンポの曲、休憩中はスローテンポの曲といったように、そのときの状況に応じて使い分けるのもいいかもしれません。

繰り返しのパターン

繰り返しのパターン(ループ)がある音楽は、脳に一定のリズムを作り、集中力を高める助けとなります。

おすすめの音楽ジャンル

クラシカルミュージック

クラシカルミュージックは、心地良いメロディと規則正しいリズムが特徴です。特にバロック時代の音楽は、適度なテンポと繰り返しのパターンが集中力を高めると言われています。

ローファイヒップホップ

ローファイヒップホップは、リラックスした雰囲気と繰り返しのリズムが特徴です。集中して作業を行うための背景音楽として人気があります。

ローファイヒップホップの特徴は、ピアノやギターのループにあまり激しくないドラムを使ったものが多く、派手な展開はあまりありません。ラップや歌がないことが多いので、学習や作業用のBGMとして、近年人気を集めています。

アンビエント音楽

アンビエント音楽は、環境音楽とも言われ、穏やかで広がりのある曲調が特徴で、集中力を保つ助けとなります。日本人では喜多郎や冨田勲がこのジャンルに入るとされています。

ジャズ


ジャズは即興演奏が特徴であり、演奏者は自由に表現しながら演奏します。これにより、ジャズは新しいリズムやメロディが絶えず生まれる活動的な音楽ジャンルと言えます。そのため、ジャズはリスナーの創造性を刺激し、新しいアイデアを思いつく手助けをすると言われています。

ジャズのリズミカルで心地よいビートは、リラックス効果があるとされており、これによりストレスが減少し、集中力が向上する可能性があります。このように、ジャズを聴くことで集中力が高まり、作業効率が向上する人がいる一方で、ジャズの即興性が注意をそらし、集中力を妨げると感じる人もいます。


ジャズが集中力を高めるかどうかは個人の感じ方によります。重要なことは自分にとって最適な音楽を見つけることですから、まずは一度、仕事や学習をする際にBGMで流してみて、自分に合うか合わないかを試してみてはいかがでしょうか。

呼吸法で集中力を高める

呼吸法とは、意識的に呼吸のリズムや深さをコントロールすることで、心身の状態を調整する方法です。呼吸法は古くからヨガや瞑想などで用いられており、ストレスを軽減したり、リラックスしたり、精神集中したりする効果があります。

呼吸法が集中力を高めるメカニズム

呼吸法はどのようにして集中力を高めるのでしょうか?そのメカニズムを簡単に説明します。

呼吸法は副交感神経を優位にする

後で詳しく述べますが、体内の臓器、器官は自律神経によって支配されていて、心臓、胃腸、血管など、人体の内部環境が調整されています。自律神経は大きく分けて交感神経と副交感神経の2つに分かれており、これらは互いにバランスを取りながら、身体の機能を適切にコントロールしています。

呼吸法は、副交感神経を優位にします。副交感神経とは、体をリラックスさせる働きをする神経系の一部です。副交感神経が優位になると、心拍数や血圧が下がり、筋肉がほぐれます。これにより、緊張や不安が和らぎ、心身が落ち着きます。

呼吸法は脳への酸素供給量を増やす

呼吸法を実践することで、脳にたくさんの酸素が送り込まれます。酸素は脳の働きを維持するのに欠かせません。呼吸法で深くゆっくりと呼吸することで、肺から血液に酸素が多く取り込まれ、脳に運ばれます。これにより、脳の活性化や疲労回復が促されます。

呼吸法は、思考に集中させます。呼吸法では、自分の呼吸に注意を向けることで、「今この瞬間」に意識を傾けることを目指します。呼吸に注意を向けている間は、他の雑念や刺激に惑わされません。これにより、目的や課題に集中することができます。
以上のように、呼吸法は心身のバランスを整えて集中力を高める効果があります。では、具体的にどのような呼吸法を行えばよいのでしょうか?ここでは、集中力を高めるためにおすすめの呼吸法を紹介します。

呼吸法の実践

呼吸法にはいくつかの種類がありますが、ここでは腹式呼吸を説明します。

腹式呼吸法は、誰にでも簡単にできて効果のある呼吸法です。

① 鼻からゆっくりと息を吸う

息を吸うときに、おへその下の下腹部(丹田といいます)を膨らませます。そうすると、横隔膜という呼吸に関係する筋肉が足の方に下がり、肺にたくさんの空気が送り込まれます。これにより副交感神経が刺激されリラックス効果を得ることができます。

② 口からゆっくりと息を吐く

息を吐くときに、下腹部(丹田)をへこませながら吐きます。そうすることで横隔膜が頭の方に上がっていき、肺からたくさんの空気が出ていきます。

たったこれだけで、気持ちが落ち着き、集中力も高まります。

吸気と呼気の時間

腹式呼吸の吸気と呼気の時間は、それぞれ等しくするか、または呼気の時間を吸気の時間よりも長くすることが推奨されています。例えば、吸気にかける時間は4秒~6秒、呼気にかける時間は4秒~8秒とすることが一般的です。呼吸にかける最適な時間は個人差があると思いますので、いろいろ試してみて自分にあった時間を選べばよいと思います。

また、息を吸った後に3秒程度息止めをしてから吐くことは、より多くの酸素を肺から血中に取り込むことができ効果的とされています。しかし、心臓や肺に持病がある人は息止めで不整脈がでたり、呼吸が苦しくなる場合があるので、息止めは控えた方がよいでしょう。

作業をする前に、5回から10回程度、腹式呼吸を行うだけで、気持ちが落ち着き、集中できるようになります。誰でも手軽に行えるので、仕事や学習に取り組む前に、腹式呼吸法を習慣づけるとよいでしょう。

食事で集中力を高める

食事の量

集中力を高めるには、満腹よりも腹八分目がいいと言われています。満腹になると、消化に多くのエネルギーが使われ、脳への血流が減少します。その結果、眠気やだるさを感じて集中力が低下する可能性があります。

一方、腹八分目にすると、消化にかかる負担が軽減されるため脳に十分なエネルギーが供給され、集中力を高めます。

また、腹八分目はカロリー摂取量を抑えることにもつながり、肥満や生活習慣病の予防にも効果的です。肥満や生活習慣病は様々な重篤な病気の原因になります。集中力はを維持するためには、健全なからだづくりは必要不可欠ですので、長期的な面からみてもやはり腹八分目の食事をとることは大切です。

一般的には、食べ始めてから約20分後に満腹感が感じられると言われています。そのため、食事の時間を20分以上かけることや、よく噛んで食べることが大切です。

何を食べればよいか

集中力を高める食事とは、脳のエネルギー源であるブドウ糖や、ブドウ糖の代謝を助けるビタミンB群など、脳の働きに必要な栄養素を含む食べ物や飲み物のことです。集中力を高める食事の例としては、以下のようなものが挙げられます。

魚類

魚には、DHAという脂肪酸が豊富に含まれています。DHAは、脳細胞の構成成分であり、認知機能や記憶力に関係しています。特に青魚にはDHAが多く含まれており、集中力を高める効果が期待できます。

ごはんやパンなどの炭水化物

炭水化物は、消化されるとブドウ糖に分解されます。ブドウ糖は、脳の唯一のエネルギー源であり、集中力を維持するために必要です。ただし、炭水化物の摂り過ぎは逆効果になることもあるので、適度な量を摂ることが大切です。

豚肉や納豆などのビタミンB群

ビタミンB群には、ビタミンB1やビタミンB6などがあります。これらのビタミンは、ブドウ糖からエネルギーを生成する際に必要な補酵素として働きます 。また、ビタミンB6は、神経伝達物質の合成にも関与しており、気分ややる気にも影響します。

緑茶やコーヒーなどのカフェイン

カフェインには、眠気を覚まし、集中力を高める効果があります 。カフェインは、アデノシンという神経伝達物質の受容体をブロックすることで、脳の活性化を促します。ただし、カフェインの摂り過ぎは不眠や不安などの副作用を引き起こすこともあるので、注意が必要です。

チョコレートのポリフェノール

チョコレートには、フラバノールというポリフェノールが含まれています。フラバノールには、血流を改善し、ストレスを軽減し、認知機能を改善する効果があると言われています 。また、チョコレートは甘い味がすることで快楽物質であるドーパミンの分泌を促し、気分を上げる効果もあります。


以上が集中力を高める食事の例です。これらの食べ物や飲み物を適切に摂取することで、脳の働きをサポートし、集中力を向上させることができます。

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運動で集中力を高める

運動と集中力の関連性


運動は心拍数を上げ、血流を改善し、脳に酸素と栄養素を送ります。これにより、脳の機能が向上し、集中力や記憶力が高まります。

集中力を高める運動の種類

有酸素運動

  

ランニングやサイクリング、水泳、ウオーキングなどの有酸素運動は心肺機能を向上させ、脳への酸素供給を増加させます。

ヨガ

ヨガは、筋力や柔軟性を高める効果だけでなく、自律神経の調整やリラクゼーションの効果もあります。

ヨガは、呼吸に集中し動きと連動させることで、気持ちを落ち着かせる効果もあります。これにより、脳の働きがスムーズになり、集中力が高まります 。

弓道、アーチェリー

  

弓道やアーチェリーは、いずれも弓などの道具を使って的に命中させるスポーツで、一人で行うスポーツです。野球やサッカーのようにチームプレイを重視して相手チームと戦うスポーツとは異なり、自分の相手は遠くの的だけです。的は動きませんから、結局、的に焦点を合わせていかに弓を引くか、呼吸を合わせていくか、邪念を払い精神を統一するかなど、自分との戦いになります。

一方、自分に割り当てられた仕事をするとき、本を読むなどして学習をするときも基本的にはひとりです。これもまた目標に向かって邪念を払い精神を集中させることが必要ですから、弓道やアーチェリーと同じく自分との戦いになります。

弓道やアーチェリーで的を射抜く行為と、仕事や学習で目標に向かう行為は非常に似通っているのです。

例えば、弓道、アーチェリーは、呼吸や姿勢をコントロールすることが必要です。呼吸や姿勢をコントロールすることで、身体の緊張やリラックスを調整することができます。これにより、脳の働きが活性化され、集中力が向上します。この呼吸や姿勢をコントロールする感覚は、仕事や学習にとりくむときに大いに役立つでしょう。

また、弓道やアーチェリーは、外部の刺激や雑念を排除することが必要です。外部の刺激や雑念とは、例えば周囲の雑音や人の声、自分の感情や不安などです。これらの刺激や雑念は、集中力を乱す要因になりますので、的を正確に射抜くためにはこれらを排除しなければなりません。仕事や学習に取り組む時も同じことが言えます。

運動直後に集中力が高まる

短時間のジョギングと集中力

世界経済フォーラムの記事によれば、20分間のジョギングがその後の1時間の集中力を向上させる可能性があると述べています。これは運動が集中力と認知機能を高める効果があることを示唆しています。

その他、運動をした後の学習において、集中力が高まることを示す研究が数多く行われています。

   

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休憩で集中力を高める

人間の脳は長時間一つのことに集中することができません。無理に集中し続けると、疲労やストレスが溜まって集中力が途切れてしまいます。しかし、効果的な休憩を取ることで、集中力を再び高め、日々の仕事や学習におけるパフォーマンスを向上させることが可能です。休憩は、気落ちをリフレッシュし、脳の活性化を促す効果があります。

作業時間と休憩時間の配分

作業時間と休憩時間の最適な配分について、いくつかの研究や方法が提唱されています。以下に主なものを挙げます。

ポモドーロ・テクニック

ポモドーロ・テクニックは、25分間の作業と5分間の休憩を繰り返し、4セット終えた後に15〜30分間の長めの休憩を取るという方法で、1980年代にイタリア人のフランチェスコ・シリロ(フランチェスコ・チリッロ、Francesco Cirillo)によって考案されました。ちなみに、ポモドーロ・テクニックのポモドーロとはイタリア語でトマトを意味し、シリロがトマト型のキッチンタイマーを使用していたことにちなんでいます。

52分の作業と17分の休憩

最も生産的な労働者は52分間の作業の後、17分間の休憩を取っていたと報告されています。

これは、DeskTime という生産性追跡アプリを使った研究で、このアプリは1 日あたり 550 万件ものコンピュータ使用状況を監視して、毎日のコンピュータ使用に関する情報を大量に収集します。その結果、最も生産性の高い人は 52 分間働き、その後 17 分間休憩することがわかったのです。

休憩をとらないことの危険性

日本人は世界で最も長時間座っている国民だと言われていますが、長時間座り続けることには様々な健康リスクが伴います。

深部静脈血栓

長時間座っていることで血流が減少し、特に下肢で血栓が形成されるリスクが高まります。これは深部静脈血栓症の原因となり、非常に危険な状態です。

生活習慣病

長時間の座位は、運動不足に繋がり、適切なカロリー消費ができなくなりますので生活習慣病を引き起こす原因になります。生活習慣病は肥満症、糖尿病、脂質異常症などのことをいいますが、これらを発症すると心筋梗塞や狭心症、脳卒中などの重篤な疾患にかかりやすくなります。

腰痛、首や肩の痛み

   

長時間座ることで、腰に負担がかかり、腰痛の原因となる可能性があります。特に、悪い姿勢で座ることは腰痛を悪化させます。

デスクワークでの悪い姿勢は、首や肩にも痛みをもたらす可能性があります。これは、頭が前に傾いて、肩や首の筋肉に過度のストレスがかかるためです。

アロマで集中力を高める

アロマテラピーの方法は、精油を塗布する、吸入する、経口投与する、など様々な方法がありますが、ここでは主に吸入による方法を述べたいと思います。

アロマが脳に作用する仕組み

アロマ(エッセンシャルオイル)の成分が脳に作用する経路は主に2通り考えられます。

肺経由で血液中に溶け込む経路

エッセンシャルオイルを吸入すると、その成分は肺を通じて血液中に溶け込みます。そして、脂溶性で分子量が小さい一部の成分は血液脳関門(BBB)を通過して、直接脳に作用すると考えられています。

嗅覚経由で脳に刺激が伝達される方法

水溶性で分子量が大きいエッセンシャルオイルの成分は、鼻腔の嗅細胞を刺激し、その刺激が神経伝達を介して直接脳に伝達されます​。これらの成分は、嗅細胞から電気信号に変換された後、嗅神経を通じて嗅球や大脳辺縁系などの嗅覚系統に伝達されます。ここで香りが認識されるとともに、感情や記憶などに影響を与えます

集中力を高める効果のあるアロマオイル

集中力を高める効果のあるアロマオイルは、主に以下のような特徴を持つものです。

レモンのような柑橘系、スッとするような清涼感、スパイス感もあるような香り、全体的にややクールな印象の香り
ユーカリやローズウッドといった「樹木系」と言う、いわゆる「ひのきのような匂い」

柑橘・ハーブ系の清涼感と、スパイスや樹木といった香りが嗅覚を通じて脳へと働きかけ、集中力が高まることが知られています5。

具体的には以下のようなアロマオイルがおすすめです。

レモン:爽やかでフレッシュな香りで気分をリフレッシュさせてくれます。記憶力や学習能力も向上させる効果があります。

ベルガモット:柑橘系の香りで、精神のバランスを整えてくれます。情緒不安定になりがちなときや、気持ちが落ち着かないときに使うと良いでしょう。


オレンジ:甘くて爽やかな香りで、前向きな気持ちを後押ししてくれます。やる気やモチベーションを上げる効果があります。

ペパーミント:スーッとした清涼感あふれる香りで、気持ちをしゃきっとさせて集中力を高めたいときや、やる気を出したいときのサポートにおすすめです。


バジル:ハーブ系の香りで頭をクリアにしてくれます。疲労回復やストレス解消にも役立ちます。

ローズマリー:ハーバルでフレッシュな香りで、頭の働きを明晰にする効果や記憶力をアップさせる効果があります。勉強や仕事に集中したいときに使うと良いでしょう。

カルダモン:スパイシーで甘い香りで、気持ちを活性化させてくれます。疲れた心や体に元気を与える効果があります。

シダーウッド:ウッディーで温かみのある香りで、心身をリラックスさせてくれます。不安や緊張を和らげる効果があります。

ユーカリ:すっきりとした清涼感のある香りで、気持ちをリフレッシュさせてくれます。消化器の働きをアップさせる効果もあります。

アロマテラピーの方法

アロマテラピーの方法はさまざまですが、集中力を高めたいときにおすすめなのは芳香浴です。芳香浴とは、アロマディフューザーやアロマライトなどの専用のグッズを使って、お部屋にアロマオイルの香りを拡散させる方法です。この方法なら、作業中でも気軽にアロマテラピーを楽しむことができます。

また、お風呂に数滴たらして沐浴する方法もおすすめです。お風呂に入りながらアロマオイルの香りを嗅ぐことで、心身ともにリラックスしながら集中力を高めることができます。

睡眠で集中力を高める

 

睡眠とは、意識や活動が低下し、身体や脳が回復や整理を行う時間のことです。睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠の2つの段階があります。

レム睡眠は、夢を見たり、記憶の定着や創造性の発揮に関係する段階です。ノンレム睡眠は、深い眠りに入ったり、身体の修復や免疫力の向上に関係する段階です。どちらも、集中力を高めるためには欠かせないものです。

不眠は、日中のパフォーマンスに影響を及ぼします。不眠により引き起こされる、常に疲れている感じ、やる気がでない、記憶力の低下などは、集中力を低下させてしまいます。

安眠が集中力を高める理由

脳の活性化を促す

睡眠は、脳の活性化を促す効果があります。睡眠中に脳内で分泌される神経伝達物質や神経成長因子などは、脳細胞の機能や結合を強化し、脳のパフォーマンスを向上させます 。また、睡眠中には、脳内で不要な老廃物が排出されます。これらにより、脳の働きがよくなり、集中力が高まります 。

記憶力や創造力を向上させる

睡眠は、記憶力を向上させる効果があります。睡眠中には、覚えたことや経験したことが脳内で整理され、長期記憶に移行されます 。記憶力を高めることで、日々の学習や作業がスムースになり、集中力は向上します。

また、よい睡眠をとると、新しい発想やアイデアが生まれる可能性が高まりますので、創造力が豊かになり、問題解決へのヒントを得られる場合があります。問題解決の道筋が見えてくると、掲げている目標を達成する意欲がぐんと高まり、集中力もより一層高まります。

気分やモチベーションを高める


睡眠は、気分やモチベーションを高める効果があります。睡眠不足により、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増え、気分が落ち込んだりイライラしたりして、集中力が低下します。

逆に、十分な睡眠は、快楽物質であるドーパミンやセロトニンの分泌を促し、気分を明るくしたりリラックスさせたりします 。これにより、集中力が向上します。

安眠するために遠ざけた方がよいもの

ストレス

ストレスは心の不安や身体の緊張を引き起こし、眠りを妨げます。ストレスに伴い、体内でコルチゾールというストレスホルモンが分泌されます。このホルモンは覚醒状態を維持し、睡眠を妨げてしまいます。

生活習慣の乱れ

就寝の時刻を一定にせず、昼に寝たり夜に寝たりを繰り返していると、体内時計が狂い、正常な睡眠の睡眠リズムを壊してしまいます。そうすると熟睡することができず、健康を損ねたり集中力が低下したりします。

運動不足

運動不足は身体が自然と疲れる機会を失い、寝つきが悪くなったり、睡眠の途中で覚醒してしまうなど睡眠の質を下げてしまいます。良い睡眠を得るためには、定期的な運動を心掛ける必要があります。

食生活の乱れ

暴飲暴食をしたり、カップラーメンやファストフードばかり食べるような偏食をしていると、慢性的な下痢や便秘に悩まされたり、肥満や生活習慣病にかかり安眠が妨げられることがあります。食事は腹八分目に抑え、バランスよくとることが大切です。

カフェインやアルコールの過剰摂取

   

カフェインやアルコールの過剰摂取も睡眠を妨げます。夜間にカフェインをとりすぎると覚醒状態が続きます。

就寝前のアルコールは一時的に眠気を引き起こす効果がありますが、それが必ずしも質の高い睡眠につながるわけではありません。アルコールが体に与える影響は人によって異なりますが、一般的には、アルコールを摂取するとREM睡眠が減少し、それが睡眠の質を下げるとされています。

アルコールを代謝するときにエネルギーを使いますから、それが眠りを妨げる一因になります。また、アルコールは利尿作用があり、夜中にトイレに起きる原因となります。これらの理由から、大量の飲酒は控え、寝つきをよくするための飲酒も控えましょう。

ブルーライト

ブルーライトはスマホやパソコンの画面から発生し、安眠を妨げます。これは、ブルーライトが体内時計を乱し、メラトニンという睡眠を促すホルモンの分泌を抑制するからです。寝る2-3時間前にはスマホやパソコンは使わないようにしましょう。

スマホやパソコンの使用を控えることが難しい場合は、ブルーライトカット眼鏡を活用すると良いでしょう。これらはブルーライトの影響を減らすのに役立ちます。

体の不調

体の不調も不眠の原因となり得ます。例えば、体のどこかに炎症があると、痛みにより目が覚める場合もありますし、痛みにより適度な寝返りを打てなくなり、安眠を妨げる場合があります。

また、睡眠時無呼吸症候群やレストレスレッグス症候群、うつ病などが不眠を招くことがあります。これらの兆候がある方は、はやめに医療機関を受診されることをおすすめします。

自律神経を調整して集中力を高める

自律神経とは

自律神経は、心臓、胃腸、血管など、人体の内部環境を調節する役割を担っています。自律神経は大きく分けて交感神経と副交感神経の2つに分かれており、これらは互いにバランスを取りながら、身体の機能を適切にコントロールしています。

交感神経の働き

交感神経が優位になると、心拍数や呼吸数は増加し、血圧は上昇します。瞳孔は拡張し、多くの光を取り込んで視界を明るくします。つまり、交感神経には戦いに適した体へと変化させる働きがあります。

副交感神経の働き

副交感神経が優位になると、心拍数や呼吸数はゆっくりと安定したものになり、血圧も上昇せず安定したものになります。消化は促進され、瞳孔は縮小し過剰な光の入射を防ぎます。つまり、副交感神経には体を休息させる働きがあります。

交感神経と副交感神経のバランス

交感神経と副交感神経は、人体のさまざまな生理機能を適切に調節するために、互いにバランスを取り合って動作します。適切なバランスが保たれることで、健康な体を維持し、日々の生活活動を効率的に遂行することができます。自律神経のバランスが崩れると、不安、疲れ、集中力の低下などの問題が生じる可能性があります。自律神経のバランスを整え、健康な生活を送ることが重要です。

自律神経のバランスを整えるためには、日々の食事、運動、睡眠が大切です。栄養バランスのよい食事をとり、カフェインの過剰摂取や喫煙を控えること、週に2~3回は適度な強度の運動をすること、安眠をこころがけることは、交感神経と副交感神経の働きを適切なものにし、バランスを整えることに役立ちます。

自律神経と集中力

交感神経、副交感神経のどちらか一方に偏ると、物事に集中することが難しくなります。

これは、皆さんが今までに経験したことから容易に理解することができると思います。何か心を乱す出来事に遭遇したときや怪我をして痛みが出たりすると、交感神経が活発になり、心拍数や呼吸数は増加し、血圧は上昇します。このような状態のときは心を乱す出来事や痛みのほうに気をとられ、何も手がつかず、注意力が散漫になり集中できないことは経験上、納得していただけるかと思います。

反対に、覚醒しているときに副交感神経が過度に働くと脱力感、倦怠感、眠気が出現し、何もやる気が起きなくなってしまいます。この状態では集中力を維持することはできません。最たるものは睡眠で、睡眠中には自分の意思が及ばなくなることを考えれば、そのことは容易に理解できると思います。

従って、交感神経と副交感神経が適切なバランスをとったとき、集中力が高まることになります。

マインドフルネスで集中力を高める

マインドフルネスとは何か?

マインドフルネスは、頭に浮かぶ感情や感覚、思考に対して判断や評価をせず、ただありのままの自分を観察すると同時に、「今この瞬間」に意識を向けることを指します。これを続けることで、集中力を高め、心の平静を保つことができます。

マインドフルネスは仏教の瞑想法に起源を持ちますが、現代では宗教性を排除し、心理療法や自己成長の領域で広く受け入れられています。

雑念が浮かぶ理由

脳のある領域は、作業が終わり、一息ついてぼんやりしているときにも絶えず働いています。この神経回路のことをデフォルトモードネットワーク(DMN: Default Mode Network)といいます。

DMNが活動するときには、自分が過去に行ったことを思い出したり、未来のことを想像したり、自分の感じ方や考え方を客観的に考えたりすることが起こります。つまり、ぼんやりしてDMNが活動するときには、内向的になり、自分の内なる声を聞いたり、自分の中の無意識が浮かび上がったりするのです。そのため、DMNが活動するときには、創造性やひらめきを得る効果があると言われています。

しかし、DMNが活動しすぎるときは外に向けての意識が低下しますから、注意力が散漫になったりします。また過去に起きた嫌なことがぐるぐると頭の中を駆け巡ることを反芻思考といいますが、これはDMNの過剰な活動と深い関係があるとされています。このような状況は、うつ病などの精神疾患と深い関りがあると言われています。

DMNは、車でいうならアイドリング状態にあり、そのエネルギー消費量は、脳全体の消費エネルギーの60~80%を占めると言われていますので、DMNが活性化しすぎると脳が疲れ切ってしまうという弊害もあります。

このように、DMNの過剰な活動は様々な弊害をもたらしますから、これを抑制する必要があり、そのためにマインドフルネスが役に立つのです。DMNが活発なほど散漫な思考も増え、脳が疲弊し多くの弊害を引き起こすのですから、散漫な思考を極力減らすことがその解決策として挙げられます。マインドフルネスは、散漫な思考を減らし、今この瞬間に意識を向ける練習です。これを繰り返すことで、作業中にも今取り組んでいることに意識を向け、集中することが可能になります。

マインドフルネス瞑想の方法

マインドフルネス瞑想は、心を静め、注意力を高める方法として広く知られています。以下に、マインドフルネス瞑想の基本的な方法を示します。

適切な場所と時間を選ぶ

静かな場所を見つける: 集中するためには静かな場所を選ぶことが重要です。
時間を設定する: 瞑想には5分から20分の時間を設け、毎日同じ時間に実践すると良いでしょう。

心地よい姿勢を取る

座るか横になる: 心地よく感じる姿勢を取ります。座る場合は背筋を伸ばし、横になる場合はリラックスします。

呼吸に集中する

呼吸に注意を向ける: 自然な呼吸を続けながら、吸う息と吐く息に意識を向けます。

思考を観察する

思考を非判定で観察する: 思考や感情が浮かんでも、それについて判断せずにただ観察します。

瞑想を終える

ゆっくりと動き始める: 瞑想を終える時は、ゆっくりと身体を動かし、周囲の環境に意識を戻します。

日常生活におけるマインドフルネス

日常生活の中でマインドフルネスを実践することで、より一層集中力を高めることができます。

食事中のマインドフルネス

味を感じる: 食事をゆっくりと噛み、食材の味や食感を感じます。

歩行中のマインドフルネス

歩行の感覚に注意する: 歩くときには、足が地面に触れる感覚や、周囲の風や音に注意を向けます。


作業中のマインドフルネス
タスクに集中する: 単任のタスクに集中し、それを完了するまで他のことに心を奪われないようにします。

休息中のマインドフルネス

リラックスする: 休息時には、自分の呼吸や心地よさを感じながらリラックスします。

マインドフルネスで集中力を高める

マインドフルネスを行うことで散漫な思考を減らし、今この瞬間に意識を向ける練習をすることは、作業中の課題に意識を向け、集中することを可能にします。

マインドフルネスは瞑想だけでなく、日常生活のさまざまな活動の中でも実践することができます。これにより、ひとつのことに集中する習慣がつき、集中力を高めることができます。

また、マインドフルネスを行うことで脳の疲労が回復しますから、これも集中力を高めるのに役立ちます。

時間を意識して集中力を高める

時間は私たちの生活において中心的な要素であり、日々のタスクを効果的に完了するためには、時間を適切に管理することが求められます。しかし、時間が無限にあると感じていると、集中力が低下する可能性があるとされています。この記事では、時間の感覚と集中力の関係について掘り下げ、限られた時間がどのように集中力を高めるのかを検討します。

時間の考え方と集中力

時間が無限にあると思っている場合

仕事や勉強をしているとき、「今日はたくさん時間があるから、ゆっくりやろう」とか「明日までにやればいいから、今は気分転換しよう」などという、いわゆる、先延ばしをしてしまうことはありませんか?これは、時間が無限にあると感じているために生じる考えです。

先延ばしをせずに机に向かっても、なんとなく気分がのらない、ついついスマホをいじってしまう、動画を見てしまう、これも時間が無限にあると錯覚しているために起きる行動です。

時間が無限にあると感じると、プレッシャーや緊急感が失われ、タスクの重要性や優先順位が低下しやすくなります。

このような状況では、私たちは集中力を保つことが難しくなり、結果的には仕事や学習の効率が低下する可能性があります。

時間が無限と思ってしまい、先延ばしする原因は、以下のようなものが挙げられます。

目標が明確ではない

期限が明確ではない

興味がない

目標の難易度が高すぎるか低すぎる

時間は有限であると思う場合


一方、時間が限られていると感じると、私たちの集中力は自然と高まります。時間制限は、タスクの緊急性と重要性を明確にします。限られた時間内にタスクを完了するプレッシャーは、集中力と効率を向上させ、結果を達成する動機を与えます。

時間は有限であることを意識すると、限られた時間内で目標を達成する努力をすることになりますから、上にあげた例の逆を行うことになります。つまり、限られた時間内で目標を達成するためには以下のことを行って集中力を高めることになります。

目標を明確にする

期限を明確にする

興味が持てるように工夫をする

目標の難易度を適切にする


このように、時間が有限であることを意識することにより、目標を達成するための具体的な方法が明確になりますから、必然的に集中力も高まることになります。

モチベーションを高めて集中力を高める

モチベーションとは

モチベーションとは、人が行動を起こす際の要因やきっかけ、目的意識、やる気、意欲のことを指し、幅広い状況で使われています。従って、モチベーションを高めるとは、目的意識を明確に持ち、やる気や意欲を高めることをいいます。モチベーションと集中力は密接な関係にあり、モチベーションが高まれば自然と集中力も高まり、モチベーションが低下すれば集中力も低下します。

目標を明確にする

モチベーションとは、目的意識を持ち、それに対する意欲を持つことですから、最初に目標を明確にする必要があります。

目標を明確にする方法として、よく用いられるのが「SMARTの法則」というものです。これは、目標を以下の5つの要素で設定するという方法です。


• Specific(具体性):目標が何を意味するのか、はっきりと示す

• Measurable(計量性):目標の達成度や進捗度を測定できるようにする

• Assignable(割当設定):目標に対する責任や役割を明確にする

• Realistic(実現可能性):目標が現実的な範囲内であることを確認する

• Time-related(期限設定):目標を達成するための期限を設定する


例えば、「英語が喋れるようになる」という目標はあいまいで不明瞭ですが、「半年以内にTOEICで800点以上を取る。その間、模試を受けて成長の度合いを確認する」という目標設定はSMARTの法則に沿っています。このように、SMARTの法則を使って目標を設定することで、達成可能性やモチベーションが高まります。

成功体験

モチベーションが高まる要因のひとつに、成功体験があります。毎日勉強をしてテストで90点をとった、隙間時間を利用し学習を続けて資格をとった、毎日野球の練習をして大会で優勝をした、など努力を続けた結果、目標を達成できたときに嬉しさとともに何とも言えない高揚感を味わうことができます。このときに脳内では、ドーパミンという神経伝達物質が分泌されます。ドーパミンは、「気持ちいい」「もっとやりたい」という感情を引き起こします。このときに脳内で働く神経回路のことを「報酬系」と呼びます。

報酬系は、目標を達成する前にも活性化されます。例えば、好きなことをする予定があったり、目標達成に近づいていたりするときには、報酬系が活性化されてドーパミンが分泌されます。ドーパミンは、「期待感」「興味」「注意力」も高めるのです。従って、報酬系をうまく活用することがモチベーションを高め、ひいては集中力を高めることにもつながります。

目標の細分化

ドーパミンは、目標を達成に近づいていると認識したときや目標を達成したときに分泌されますから、目標があまりにも遠くにあり先が見えない状態、目標が高すぎて実現できそうにない場合には、いくら努力をしてもドーパミンは分泌されません。高い目標を掲げることはよいことですが、いきなり高い目標に向かって努力を重ねても、飽きたり、挫折したりして目標を達成しにくいのです。高い目標を掲げたときは、目標をいくつにも分け細分化しましょう。

小さな目標は近くて見えやすく、達成するまでに時間がかかりません。小さな目標を達成するたびに報酬系が活性化されてドーパミンが分泌されます。これは、「小さな成功体験」を積み重ねることで、自信や満足感を高める効果もあります。

例えば、「半年後にTOEICで800点以上を取る」という目標を持った場合、それを「毎日英単語を覚える」「毎日シャドウイングをする」「毎週1回模試を受けてスコアを記録する」、ある程度自信がついたら「英語の本や映画を楽しむ」「ネイティブと会話をしてみる」というように目標を分割し、次第に難易度を上げていきます。このように、小さな目標に分割し、その時に応じた目標を達成することで、ドーパミンが分泌されモチベーションを維持しやすくなります。

飽きることなく集中力を高める

仕事や学習に取り組んでいるとき、集中力を妨げる重要な原因として、「飽きる」ことが挙げられます。飽きてしまうと、スマホをいじったり、ゲームをしたりと現在取り組んでいる事とは無関係なことに時間を費やすことになり、課題から逃避している状態になります。逃避も短時間であれば気分転換になってよいのですが、そのままずるずると長時間逃避していると作業が一向にはかどらなくなります。スマホやゲームをする時間をあらかじめ予定のなかに組み込んでいるのであれば問題はないのですが、飽きたから予定外のことをするという状況が習慣化されると目標が達成できないか、目標達成までの時間が相当かかることになってしまいます。このようなときは、まず、自分はなぜ飽きているのかを明確にしましょう。

飽きがくる原因

目標が明確でなく、何のために仕事や学習をしているのかわからなくなる

目標が遠すぎて先が見えない

どれだけ上達したかがわからない、進歩がなく停滞しているように感じる

作業が単調である

睡眠不足のためやる気、持続力がない

飽きへの対処法

目標が明確でなく、何のために仕事や学習をしているのかわからなくなる

上記の「モチベーションを高めて集中力も高める」で説明したように、「SMARTの法則」などを用いて目標を明確にするとよいでしょう。

目標が遠すぎて先が見えない

これも上記で説明したように、目標を細分化することがおすすめです。

目標達成のための評価やフィードバックを得る。自分だけではなく、他人からも目標達成のための評価やフィードバックを得ることで、自分の強みや弱みを知り、改善点や次の目標を見つけることができます。

どれだけ上達したかがわからない、進歩がなく停滞しているように感じる

ただ漠然と日々の作業をこなしていても自分ではどれだけ上達したかがわからず、飽きてしまうことがあります。何かの資格をとったり、検定を受けるのであれば、定期的に過去の問題を解いてどれだけ点数が上がったかを確認したり、模試を受けてみるなどして上達の度合いを数値化してみるのもひとつの方法です。

また、自分が取り組んでいることの専門家を探して、自分の何がよくて何が悪いのかを客観的に見てもらうのも効果的です。自分では気がつかない新たな発見がある場合があり、モチベーションを維持することができます。

作業が単調である

学習や仕事に飽きる原因の一つは、毎日同じことを繰り返すことで新鮮味がなくなることです。脳は新しい刺激に対して活性化しますが、慣れた刺激に対しては反応が弱まります。そのため、飽きない工夫の一つは、 やり方を少し変えてみる ことです。例えば、以下のような方法があります。

インプットだけでなくアウトプットもしてみる

インプットだけではなく、アウトプットも多くすることで、記憶の定着が良くなり、飽きにくくなります。アウトプットの方法としては、問題を解く、人に説明する、ブログやSNSに投稿するなどがあります。

作業する場所を変える

自宅での作業が多い場合は、たまには喫茶店や図書館など場所を変えてみることで、気分を変えることができます。

適度に科目や内容を変える

同じ科目や内容を長時間勉強し続けると飽きてしまうので、適度に切り替えることで新鮮な気持ちで仕事や勉強ができます。ただし、切り替えすぎると集中力が散漫になるので注意が必要です。

睡眠不足のためやる気、持続力がない

「睡眠で集中力を高める」で述べたことを参考にして、よい睡眠をとってください。

フローと集中力

フローは心理学者ミハイ・チクセントミハイが提唱した心理学の概念で、個人が特定の活動に深く没頭し、時間の経過を忘れ、自我の意識を超えた状態を指します。

フローと集中力は密接に関連しており、お互いに影響を与え合います。集中力を高めることでフロー状態を得ることができます。フローは集中力が極限にまで高まった状態といってもよいでしょう。

フローについては、下の記事をご覧ください。

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まとめ

以上、集中力を高めるための12の方法について紹介しました。

集中力を高めるためには、静かで快適な空間を作ることが最初に必要です。BGMとしては、クラシックやローファイヒップホップ、アンビエント音楽、人によってはジャズなどが良いでしょう。

食事では、魚類に含まれるDHAが重要で、脳のエネルギー源としては炭水化物を分解して得られるブドウ糖、それを効率よくエネルギーにするビタミンB群などが大切です。また、緑茶やコーヒーに含まれるカフェイン、チョコレートに含まれるポリフェノールも集中力を高めるのに役立つものです。

運動は、有酸素運動、ヨガ、弓道やアーチェリーといったものが集中力を高めるのに役立つでしょう。

適切に休憩をとることは必要で、マインドフルネスにも集中力を高める効果があります。

睡眠をしっかりとることで、覚醒時の脳の覚醒を促したり、記憶を定着させたり、気分やモチベーションを高めることができます。

このように、集中力は、生まれ持ったものではなく、訓練や習慣によって向上させることができるものです。ぜひ、この記事で紹介した方法を試してみてください。集中力を高めることで、あなたの人生はもっと豊かになるでしょう。

 

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